アルコール検知器の正しい選び方
・カタログ上だけの測定可能範囲とでたらめな測定数値
メーカー公表値「0.050mg/L~1.000mg/Lまで測定可能」と明記されていても、新品購入後もしくはメンテナンス後数か月経過した検知器にアルコールシミュレーター(アルコール発生検査装置)で、0.05mg/L~0.07mg/L周辺の低濃度のアルコールを吹きかけても検知できない検知器が存在します。
例えるならば、缶ビール1缶を飲んだ約4、50分後や二日酔い状態に値する数値を検知できない器機が世の中には非常に多く存在しており、それどころか酒気帯びに値する0.15mg/L前後の数値を検知できなかった例もあるぐらいです。
(※他メーカーの機器とFT-001との実験結果による一例)
また、アルコール系のマウスウォッシュを口へ含み吹き込んだり、泥酔状態のアルコール濃度でようやく反応したりする検知器など全く意味がありません。
基本的に電気化学式(燃料電池式)センサーは半導体センサーと比べると高濃度のアルコールには強く、低濃度には非常に弱い特性があります。
当社の製品は電気化学式センサーだから高性能だぞ!と謳いながらも、実は半導体ガスセンサーを併用搭載して販売しているメーカーもあるぐらいです。
見た目で飲酒しているかどうか判断しかねる上記範囲の数値を正確に検知し、事故を未然に防止することが業務用アルコール検知器を選ぶ上での最重要課題となります。
メーカーの謳う使用可能回数まで正確に最後まできちんと測定できるか
・測定可能回数の不思議
測定可能回数が15,000回や60,000回と表示してある製品がありますが、本当にメーカーの謳う使用可能回数まで正確に測定できるのでしょうか?消費者には分かる由もないですよね。
高額なある有名メーカーの15,000回測定可能というアルコール検知器を、アルコールシミュレーター(アルコール発生検査装置)で 0.10mg/L- 0.20mg/L- 0.40mg/Lのアルコールを連続測定した結果、2,500回程度で0.10mg/Lのアルコールを0.00mg/Lと表示し以降検知不能となりました。
測定可能回数になんの根拠も証拠もない数値を好き勝手に表示しているとしか考えられません。アルコール検知器を購入する際には実際に測定可能なのかエビデンス(証拠)を確認することが大事です。